【新築・注文住宅】収納で失敗しない!プロが教える「収納量の数値化」完全ガイド
- 純 小池
- 8月5日
- 読了時間: 6分
はじめに:なぜ収納で失敗する人が多いのか?
「一般的な収納量だから大丈夫です」
住宅会社の担当者からこう言われて安心していませんか?
実は、この「一般的」という言葉こそが、新築で収納不足に悩む最大の原因なのです。
人によって荷物の量は全く違います。
20代女性と40代男性では持ち物が違う
趣味や職業によって必要な収納も変わる
家族構成やライフスタイルで大きく差が出る
このブログでは、建築コンサルタントが実際に使っている「収納量を数値化する方法」を完全解説します。
この方法を使えば、引っ越し後に「収納が足りない!」という最悪の事態を確実に防ぐことができます。
第1章:「畳数の罠」に騙されるな!
同じ4.5畳でも使い勝手が全然違う理由
多くの人が陥る「畳数の罠」をご存知ですか?
例えば、同じ4.5畳の部屋でも
正方形に近い部屋(2.7m × 2.7m)
細長い部屋(1.8m × 4.05m)
畳数は同じでも、細長い部屋には「通路だけの無駄な空間」ができてしまいます。
収納で重要なのは「寸法」です
畳数だけで判断するのは危険!
畳数 → あくまで広さの目安
寸法 → 実際の使い勝手を決める
収納計画では、必ず「寸法」で考えることが成功の鍵です。
第2章:ウォークインクローゼットの落とし穴
「ウォークイン = 収納力抜群」は間違い!
Instagram や YouTube でよく見る素敵なウォークインクローゼット。
でも実は、同じ面積なら壁面クローゼットの方が収納力が高いことがあります。
なぜウォークインの方が収納力が劣るのか
人が入るスペースが必要
その分、ハンガーパイプや棚の面積が削られる
4マス使っても実際の収納は3マス分程度
賢い選択をするポイント
ウォークイン = 荷物が多く収納できるという思い込みを捨てる
同じ面積なら壁面収納の方が収納量が多い場合がある
収納を考える時は必ず寸法で判断する
第3章:収納する「モノ」を具体的にリストアップしよう
収納するのは服だけじゃない
収納計画で見落としがちなのが、適材適所の収納です。
収納場所を考えるべきアイテム例
玄関周り: 靴、ベビーカー、スリッパ、キャンプ用品
キッチン: 炊飯器、電子レンジ、トースター、コーヒーメーカー
リビング: 掃除機、季節家電、趣味のアイテム
各部屋: 服、本、おもちゃ、家電
家電の収納も要チェック
特にキッチン家電は要注意です。
炊飯器を玄関に置く人はいない → キッチン近くに収納が必要
家電の種類と数は人によって大きく違う
後から「家電が入らない」では遅すぎる
第4章:【実践編】収納量を数値化する方法
最も確実な方法:現在の荷物を測る
手順:
今住んでいる家の荷物の寸法を全て測る
数値化した資料を作成
新しい家の間取り図と照らし合わせる
収納が足りるかどうかを数値で判断
具体的な測定方法
クローゼットの場合
横幅をメジャーで測定
ハンガーパイプの使用量を測定(例:2.7m)
収納ボックスの個数をカウント
枕棚の使用状況を確認
靴の場合
家族全員の靴の数をカウント
一般的な靴のサイズ:縦30-35cm、横25-30cm、高さ20-25cm
必要な収納の長さを計算(例:10足なら2.5m)
子供の成長を考慮する重要性
注意点
子供は成長するため、現在の荷物量で計算してはダメ
将来的には大人と同じ収納量が必要
子供の収納量 = 両親と同じ量で計算する
第5章:家電・家具の寸法管理
見落としがちな家電・家具
チェックすべきアイテム
家電: 炊飯器、電子レンジ、トースター、コーヒーメーカー等
家具: ソファー、ダイニングテーブル、本棚、ベッド等
サイズ: 横幅、奥行き、高さを全て測定
新築時のトラブル防止
よくある失敗例
カップボードに家電が入らない
ソファーが大きすぎて部屋が狭く見える
搬入できないサイズだった
対策
持参予定の家電・家具は全て寸法を測定
新しく購入予定のものはカタログで寸法確認
間取り図で設置可能かチェック
第6章:【応用編】コンセント計画も数値化
見落としがちなコンセント不足
収納計画と一緒に考えるべきなのがコンセントの数です。
個人で必要なコンセント
パソコン:1個
スマートフォン:1個
家族4人なら最低8個は必要
家電で必要なコンセント
キッチン家電:炊飯器、電子レンジ、トースター等
リビング:テレビ、Wi-Fiルーター、掃除機等
コンセント不足の回避方法
現在使用している家電をリストアップ
各家電で必要なコンセント数をカウント
設計図のコンセント計画図と照合
不足分があれば設計段階で追加
第7章:【実践ツール】家電収納リストの活用
数値化を簡単にするツール
収納の数値化を効率的に行うために、**「家電収納リスト」**というツールを活用しましょう。
リストに記載する項目
個人別(主人・奥様・子供)
服: ハンガーパイプの長さ(m)、収納ケースの個数
靴: 個数
家具: ベッド、机、椅子のサイズと個数
本・おもちゃ: 収納に必要な長さと高さ
PC・携帯: 個数とコンセント数
共用エリア別
玄関: 靴、ベビーカー、キャンプ用品等
キッチン: 家電の種類・サイズ・コンセント数
リビング: 家具・家電のサイズとコンセント数
洗面・脱衣所: 収納用品と家電
作成時のポイント
効率的な作成方法
家族全員で1日がかりで作成
各自がメジャーを持って担当エリアを測定
将来買い替え予定のものは新しいサイズで記載
寸法は大まかでOK(30cm、50cm程度の精度)
第8章:間取り図との照合方法
実際の照合手順
家電収納リストの完成
間取り図(平面図)の確認
寸法の比較
リストの収納量:2.7m
新築の収納幅:3.0m
→ 収納量は足りる!
コンセント数の確認
リストの必要数:8個
設計図の設置数:6個
→ 2個不足、追加が必要
確認すべき図面
建築会社から受け取る図面
平面図(間取り図)
展開図(各部屋の壁面図)
照明・コンセント計画図
これらの図面と家電収納リストを照合することで、数値的に収納の過不足を判断できます。
まとめ:収納で失敗しないための5つのポイント
1. 「一般的」という言葉を信用しない
あなたの荷物量は、あなたにしかわからない
2. 畳数ではなく「寸法」で判断する
同じ面積でも形状によって使い勝手が大きく変わる
3. 現在の荷物を数値化する
最も確実で客観的な判断材料になる
4. 子供の成長を考慮する
将来的には大人と同じ収納量が必要
5. コンセント計画も同時に検討する
収納だけでなく、電源の確保も重要
最後に:この方法の価値
この「収納量の数値化」という方法は、一般的には知られていない専門的なテクニックです。
しかし、新築で収納不足に悩まないためには絶対に必要な知識です。
数値化のメリット
客観的に収納の過不足を判断できる
設計段階で修正が可能
引っ越し後の「失敗した!」を防げる
予算を適正な収納量に振り分けられる
少し手間はかかりますが、一生住む家での後悔を防ぐためにも、ぜひこの方法を実践してください。
あなたの家づくりが成功することを心から願っています!
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