【騙されるな!】失敗しない「ガルバリウム外壁」完全ガイド─ 建築オーナーが知るべきメリット・デメリット・施工チェックポイント ─
- 純 小池
- 4月21日
- 読了時間: 3分
この記事で分かること
ガルバリウム鋼板(以降 ガルバ)の5大メリット
見逃しやすい7つのデメリット
“後悔ゼロ”にするための現場チェックリスト
他素材との比較早見表
1. ガルバリウム外壁 5つのメリット
№ | メリット | ポイント | 他素材との違い |
1 | 30〜40年の耐久性 | 塗替え頻度が少ない | モルタル・窯業サイディングは10〜15年で再塗装が目安 |
2 | 超軽量 → 耐震性◎ | 0.5 mm厚でも1㎡あたり約4kg | 窯業サイディング:約17kg/㎡ |
3 | 断熱材一体型パネルが選べる | 熱橋をカットし結露リスク低減 | モルタルは別途外張り断熱が必要 |
4 | 遮音性UP(パネルタイプ) | 断熱材が音も吸収 | 単板ガルバ・ALCは追加対策が必須 |
5 | メンテが楽 | 錆止め塗装+フッ素塗膜で汚れを弾く | 本物木板は再塗装サイクルが短め |
注意 : “最強一択”ではなく、“条件次第で最強”。
焼杉やタイルなど、エリアや好みによってベスト素材は変わります。
2. 7つのデメリットと対策
№ | デメリット | 具体例 | 対策 |
1 | へこみやすい | 車のドアが当たる / ボール遊び | 0.5 mm以上を選び、駐車位置にガード設置 |
2 | 部分補修が困難 | 1枚張り替え=足場+全面交換 | 施工前に“替え用パネル”を1〜2枚保管 |
3 | 塩害・湿気に弱い | 海沿いでの発錆 | 高耐食GL鋼板+年1洗浄+5年目部分再塗装 |
4 | デザインが単調に見えがち | 工場感・男性的 | 木・塗り壁・タイルと“面”で張り分け |
5 | 表面温度変化が大きい | 真夏70 ℃超 → 夜間結露 | 通気胴縁+遮熱下地シートで緩和 |
6 | コストは“中の上” | ㎡単価:9,000〜13,000円 | 他部位(床・キッチン)との優先度を検討 |
7 | 役物(継ぎ目)デザイン難 | 3階建ては横ラインが目立つ | └ 凹凸・庇で分割 └ 横方向に笠木をデザインとして活かす |
3. 施工前に必ず確認!現場チェックリスト
板厚 … 0.4 mmか0.5 mm以上か
ビスピッチ … メーカー推奨 200 mm以下
胴縁方向 … 空気層25 mm以上の縦胴縁か
開口部処理 … ガルバとサッシの間に“見切り”設置
役物位置 … 3階建ては階ごとに分割 or 庇で隠す
海沿い・工業地帯 … 高耐候塗装グレードへ変更
予備材 … 同ロットで2〜3枚保管(色ブレ対策)
4. 他外壁素材と比較早見表
素材 | 耐久年数 | ㎡単価* | メンテ頻度 | デザイン自由度 | 重量 |
ガルバ鋼板 | 30〜40 | 9k〜13k | ★★ | △ | ◎ |
窯業サイディング | 15〜25 | 7k〜10k | ★★★ | ◎ | ▲ |
焼 杉 | 50〜80 | 12k〜18k | ★ | △ | ○ |
タイル貼り | 40〜60 | 18k〜30k | ★ | ◎ | ▲ |
モルタル+塗装 | 20〜30 | 8k〜12k | ★★ | ◎ | ▲ |
*材料+施工(地域差あり)
5. こんな人にはガルバがオススメ
シャープ・インダストリアル・和モダンが好き
軽量構造+耐震等級3で“揺れにくい家”を目指す
足場コストを抑えつつ30年以上持たせたい
雪国・強風地域で外壁落下リスクを減らしたい
逆にオススメしないケース
海から500 m以内/塩害地域 → 塗装グレードを上げるか他素材へ
曲線・装飾的ファサードが希望 → 塗り壁・タイル向き
高級リゾート・石張り風を狙う → 焼杉・石材の方が質感◎
まとめ
ガルバは「万能」ではなく「条件付き最強」
30〜40年メンテいらず=長期的には高コスパ
デザインと役物の見せ方で仕上がりが“工場”にも“高級モダン”にもなる
施工前チェック7項目を押さえれば後悔しない
家づくりは“足し算”ではなく“引き算”。
迷ったら 「本当に好きか/メンテ予算を回せるか」 の2軸で判断してください。
あなたのこだわりが活きる最高の外観づくりを応援します!
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