注文住宅で失敗しない!最高の担当者を見抜く6つのチェックポイント
- 純 小池
- 10月13日
- 読了時間: 7分
これから注文住宅を建てる皆さん、こんにちは。
家づくりで最も重要なのは、実は「どの会社を選ぶか」よりも**「誰が担当者になるか」**なんです。
どんなに素晴らしい会社でも、担当者がしっかりしていなければ、理想の家は完成しません。
今回は、建築コンサルタントの視点から、最高の担当者を見抜く方法をお伝えします。
なぜ担当者選びが最重要なのか?
建築業界は「契約してからが本番」
車を買う時を想像してください。
営業担当者は契約までは熱心ですが、納車後の付き合いは基本的に終わりますよね。
でも、家づくりは違います。
契約後の打ち合わせ期間が長い
間取り、仕様、設備など無数の決断が必要
工事中のチェックも重要
引き渡し後のメンテナンスやアフターフォローも続く
つまり、担当者との付き合いは何年も続くんです。
だからこそ、担当者選びは会社選びと同じくらい重要なのです。
最高の担当者とは?「最高の友人のような関係」
「うさん臭く聞こえるかもしれませんが...」と前置きしつつ、建築コンサルタントが辿り着いた結論は、最高の友人のような関係性を築ける担当者です。
「お客様と担当者」だけの関係ではダメ
✗ 単なる御用聞き → 何でも「はい、分かりました」と言うだけ
✗ 家族や恋人のように近すぎる → 適切な距離感がない
◯ 友人のような関係 → 思いやりながらも、時には意見を言ってくれる
なぜ「友人」がベストなのか?
友人は:
あなたのことを思って安心させてくれる
頼りになる
時には注意してくれる
指摘や苦言も呈してくれる
あなたのためを思った発言ができる
これこそが、理想の担当者像なんです。
担当者に必要な3つの能力
多くの会社では、営業・設計・現場監督と担当が分かれています。
でも実は、これが問題を生むこともあります。
よくある問題:責任の所在が曖昧に
営業:「設計担当がミスしたんですよ」
設計:「現場にちゃんと伝えたんですけど」
現場監督:「図面に書いてなかったんで」
こうした責任のなすり合いで、結局損をするのはお客様です。
理想は「オールインワン」の担当者
最高の担当者が持つべき能力:
営業の知識
お客様の要望を聞き出す力
適切な提案力
コミュニケーション能力
設計の知識
間取りの良し悪しを判断できる
法律や規制を理解している
デザインセンスがある
現場の知識
施工の流れを把握している
現場での問題に対処できる
職人とのコミュニケーションが取れる
全ての知識を持った担当者が、最初から最後まで責任を持つ。
これが理想の形です。
最高の担当者を見抜く6つのチェックポイント
では、実際にどうやって良い担当者を見分けるのか?
具体的なチェックポイントをご紹介します。
1. 「今月だけ」「あなただけ」に要注意
こんな言葉に注意:
「今月契約してくれたら割引します」
「今回だけ特別に○百万円引きます」
「決算期なので値引きします」
「上司に掛け合って特別に安くしました」
真実は: 最初から値引き前提で見積もりを作っている可能性が高いです。
良い担当者の対応:
「値引きはできません」
「これ以上の値引きはお客様のデメリットになるのでできません」
最初から誠実な見積もりを出す担当者の方が信頼できます。
2. イエスマン・御用聞きタイプは危険
こんな担当者は要注意:
「分かりました、採用しますね」
「分かりました、図面に書いときますね」
「分かりました、現場に伝えときますね」
何が問題?
全て採用した結果、予算が500万円、700万円オーバー
全て取り入れたら、なぜかイマイチな空間に...
良い担当者は:
「その要望、実はこういうデメリットがあるんです」
「こちらの方が、○○様のライフスタイルに合うと思います」
プロとして、時には否定的な意見も言ってくれる担当者が本当に良い担当者です。
3. 困難を解決する努力をするか
良い担当者の行動:
「会社のルールではNGですが、上司に相談してみます」
「知らない素材でしたが、調べて勉強しました」
「できませんでしたが、代替案を考えてきました」
現状を報告してくれる
スケジュールをきちんと知らせてくれる
連絡がマメ
悪い担当者の行動:
「うちの会社ではできません」で終わり
知らないことを調べない
連絡が遅い、または来ない
お客様の立場に立って考えてくれない
あなたと一緒に戦ってくれる担当者を選びましょう。
4. 「会社的にNG」「他の担当者が」は危険信号
要注意ワード:
「会社的にNGなんです」が多い → 努力をしてくれない担当者の可能性
「設計に聞いてみますね」 → 全体の知識がない担当者
「現場監督に確認しますね」 → 経験不足の可能性
最悪なのは:他の担当者の悪口
「うちの設計が能力不足で...」
「あいついい加減なんですよ」
同じ会社の仲間を悪く言う担当者は、最悪です。
そんな会社は避けましょう。
良い担当者は:
スケジュール全体を把握している
設計の進め方を理解している
現場のチェックポイントを知っている
会社のNGをNGにならない提案に変えてくれる
5. レスポンスが早く、議事録を残す
チェックポイント:
✓ 質問への回答が早い
✓ 知らないことは「調べて報告します」とすぐ返答
✓ 電話やメールの返信が早い
✓ 打ち合わせ内容を議事録として共有してくれる
なぜ議事録が重要?
家づくりでは無数の決断をします。
数ヶ月後、こんなことが起こります:
「あの時、壁紙は青って言ったっけ?黄色だった気がする...」
「この設備、付けるって言いましたっけ?」
議事録がないと「言った・言わない」問題が発生します。
きちんと記録を残す担当者は、誠実な証拠です。
6. 建築・住宅が本当に好きか
最高の担当者の特徴:
建築が好き
デザインが好き
住宅が好き
自分で間取りを書ける
なぜ重要? 好きだから:
お客様との対話を楽しめる
良いものを作ろうと真剣に考える
愛着を持って担当してくれる
結果的に営業成績も良く、お客様満足度も高い
特におすすめ:自分で間取りを書く担当者
自分で作成した間取りには愛着が湧きます。
愛着がある図面、愛着があるお客様、愛着がある家に、全力投球できるんです。
能力が高くても、建築が嫌いな担当者では、最高の家は作れません。
「一生担当」が重要な理由
家は建てたら終わりではありません。
5年後、10年後に必要になること
「あの時の図面、どうなってましたっけ?」
「この部分の施工、どうなっていますか?」
「修繕が必要ですが、どうすれば?」
全ての知識がある担当者なら:
設計の意図を覚えている
現場の状態を把握している
適切なメンテナンス方法を提案できる
長く付き合える担当者を選ぶことが、何十年も快適に暮らす秘訣です。
あなた自身も「最高の友人」であるべき
ここまで読んで、「じゃあ、こちらは何をすればいいの?」と思いましたか?
担当者も人間です
避けるべき態度:
「担当者を使ってやろう」
「やらせればいい」
「客なんだから当たり前」
「そのぐらいの提案して当然でしょ」
こうした態度では、担当者も「このお客様、ちょっと...」と思ってしまいます。
友人関係は一方通行では成り立たない
理想の関係:
担当者とあなたが歩み寄る
しっかり協力しながら家づくりをする
互いを思いやる
もちろん、あなたはお金を払うお客様です。
でも、一緒に家を作る仲間という意識を持つことで、より良い家が完成します。
まとめ:最高の担当者との出会いが、最高の家を作る
最高の担当者の条件
✓ 営業・設計・現場、全ての知識がある
✓ プロとして意見を言ってくれる
✓ 困難を解決する努力をする
✓ レスポンスが早く、記録を残す
✓ 建築・住宅が本当に好き
✓ 長く付き合える
6つのチェックポイント
「今月だけ」「あなただけ」の値引きトークに注意
何でも「はい」と言うイエスマンは危険
困難を解決し、マメに連絡をくれるか
「会社的にNG」「他の担当が」が口癖ではないか
レスポンスが早く、議事録を残すか
建築・住宅が本当に好きか
あなた自身も「最高の友人」になろう
家づくりは、担当者とあなたの共同作業です。
互いに歩み寄り、協力しながら進めることで、理想の家が完成します。
会社選びも大切ですが、それ以上に担当者選びが重要です。
初回の打ち合わせから、この6つのポイントを意識して担当者を観察してください。
最高の担当者との出会いが、あなたの家づくりを成功に導きます。
そして忘れないでください。
最高の友人のような関係こそが、何十年も続く家づくりのパートナーシップの基本なのです。







コメント